2009年12月11日

ロゴの出来るまで(パン屋編)

昨日書いてみて、過去の自分の仕事を振り返るのに有効的だなぁなど。
自分的に面白いのでもう一軒書いてみます。

今回はロゴとキャラクターデザインが一緒になった例を紹介。
案件は三重県にあるパン屋さんです。
ネーミングもユニークでチョコレートと仲良しなパン屋という意味のフランス語です。
名前の通りチョコレートを使ったパンが得意で、中でもパン・オ・ショコラは絶品。
お店の売りもパン・オ・ショコラやクロワッサンなどのリッチな生地のもの。
クロワッサンの生地がすごくキレイで、パリパリ感とシットリ感のバランスがとてもいい。

余談ですがパン関係の仕事を多くしてた時があります。
バゲット、クロワッサンを見ればパン屋さんの技術力がわかります。
バターロールを食べればだいたい味の質がわかる気がします。

話戻ります。オーナーさんのラッキーカラーが明るいオレンジとブラウンという事で
色は打ち合わせの段階からこの2色で行こうと決まりました(チョコ色ですしね)。
フランス雑貨なども好きでそういうテイストもお店の中に取り入れていきたい。
アンティークと言うよりも昔のイラストのポスターのように懐かしく可愛いものがいい。
などの打ち合わせの結果、
チョコレートをモチーフとしたキャラクターもいいねという話の流れになり
キャラクター提案も同時にさせていただくことになりました。

最初に出した案は5案

ロゴの出来るまで(パン屋編)

ロゴの出来るまで(パン屋編)

ロゴの出来るまで(パン屋編)

ロゴの出来るまで(パン屋編)


パン・オ・ショコラをキャラクター化したもの(カカオ豆がクロワッサン生地に入っていく様子)。
クロワッサンをシンボル化したもの。
チョコレートそのものをイメージさせるもの。
あとはバリエーションでよりピクトグラム的な表現のものを。

結果、キャラクターの方向を気に入っていただけました。
ただしキャラクターはチョコレートメインで作って欲しい。
配色はオレンジベースで明るい方が良い。

というご意見を反映して再度キャラクター案を煮詰めます。

ロゴの出来るまで(パン屋編)

板チョコをモチーフとしたキャラクターで
胸にはさりげなくクロワッサンの蝶ネクタイでおめかしします。
50年代あたりのフランスのイラスト広告あたりのイメージに仕上げています。

結果キャラクターはとても気に入っていただくことが出来ました。
ただキャラクターとロゴが両方とも可愛いくなると、ちょっと軽いかなぁとの事。
少しクラシカルかつヨーロピアンな雰囲気も足していきます。
ヨーロッパの老舗のお店などでよく使われているCopperplate Gothicを参考に文字を作ります。
クラシックとモダンが融合した格調高いこの書体は名匠ガウディの作品ですが
小文字が存在しないフォントとしても有名です。つまり小文字を使う今回は一から作るほか無いという事。
一通り作ると、ちょっと固い印象があったので、gとpなどを少し崩して敢えてバランスを悪くします。
こうすることでレトロが感じも生まれました。

で、出来たものがこちら

ロゴの出来るまで(パン屋編)

無事気に入ってもらました。
オープン時にポストカードやらショップカードもあわせて作らせていただきましたが
ポストカードはずっと取って置いてくれてるお客さんが結構いるという事をお聞きしました。
販促物は使い捨てられる運命にありますが、
こんな風に大事にしてもらえるのはデザイナー冥利につきるものです。
うれしいなぁ。

ロゴの出来るまで(パン屋編)



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Posted by siphon at 03:45│Comments(0)デザイン
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